多彩に変化し、個性表現
「アルパ」とはスペイン語でハープのこと。インディアンハープとも呼ばれ、ヨーロッパからスペイン人によって南米に持ち込まれ、メキシコ、ペルー、チリなど中南米各地で改良発展し、それぞれ独自の奏法が工夫されてきた。中でもパラグアイでは、ソロとして使われることも多く、国民的楽器として親しまれている。
普通のハープに比べ、小型で軽く、36〜38本の弦と、木製の胴体からなる。半音操作のペダルがないため、指や器具を使って半音を出す。その技術がまた演奏者の個性となり、演奏の質にもつながるのだという。
両手の爪(つめ)を中心にはじくように弾くことで、透明感を持った音を奏でる。華やかさの中に素朴なあたたかさを感じさせる音色は、弾く位置や方法により、琴、ピアノ、ギターなど多彩な音に変化していく。
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人々の喜びや悲しみを基に生まれたフォルクローレの叙情的なメロディーを奏でる楽器として、時に力強さが重要になる。そのせいか、パラグアイでは圧倒的に男性の演奏者が多い。楽譜は使わず、耳で聞き、目で見て弾き方を覚える。奏者の感性や気持ちをそのままぶつける、民衆の楽器として生き続けている。
◆上松美香「サルー! ライブ・イン・東京」(写真)
02年11月、東京・六本木「アガベ」でのライブを収録。セルソ&ロドリーゴ・ドゥアルテのギターやチャランゴなどと共に、「コーヒー・ルンバ」「ラ・ビキーナ」「エクアドル」などのラテン音楽全14曲。2500円。
上記CDを5人にプレゼントします
応募は7月1日まで

提供
 カルタコム
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◆エルパティオ
東京都新宿区西新宿7丁目(新宿駅、TEL03・3363・6931=ライブ日程など問い合わせも)。
メキシコの代表的なチーズ料理「エンチラーダ」(L1260円、S840円)などの南米料理と、ラテン音楽ライブが楽しめる店。30日(水)8時、9時、10時「パラグアイの夜」と題したライブを=写真。平日の昼にアルパ教室も実施。営業時間は、午後6時〜11時半(ラストオーダーは10時半)。チャージは1575円から。(日)(祝)休み。
◆プラサ音楽院
東京都豊島区要町1丁目のプラサギターラ(要町駅、TEL03・3554・5611)。(火)(木)(土)の中から月2回、60分の個人レッスン。レッスンとスタジオで使用するアルパの貸し出しも。1万2000円(入会金1万5000円)。
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楽しさ再発見、新たなスタート
上松 美香(あげまつ みか・21)
アルパ奏者の母とギタリストの父を持つが、小さい頃からアルパを弾いていたわけではない。13歳の時、母の教室の演奏会で欠席者が出た。代役として2、3日の練習で出演したが、「うまいわねえ」とさかんにほめられ、とてもうれしくなって本格的に取り組むようになった。
15歳でパラグアイへ。イメージと違い、「いかついおじさんたちがボロンボロン弾いていた」のに驚く。もっと知りたいと、高校を辞め、アルパ中心の生活を送ることを決める。
98年、パラグアイの音楽祭で特別賞を受賞。日本でCDデビューし、年に200以上のスケジュールをこなした。その急成長ぶりは、周りが「天才」と驚くほどだった。しかし、あまりに急激な生活の変化に自分を見失いかけ、活動休止を決めた。
2カ月ほどアルパに触れずに過ごしたが、アルパ教室の生徒たちが熱心に練習する姿を見、自分が弾く原動力だった「楽しい」「好き」という気持ちを取り戻していった。
自分とアルパの関係を再認識した今、彼女がアルパを奏でる姿からは、弾くことの楽しさが全身からあふれ出ている。「自分の曲を残したい」と、さらなる夢を見つけた上松が7月、約1年半ぶりのステージに立つ。
エール 懐かしさ感じる
音楽家・服部克久さん
ペダルがなく、半音が弾けないという特徴を持つこの楽器は、グランドハープに比べて音階や音が複雑ではなく、誰もが持っている「心のふるさと」を感じさせる、どこか懐かしい音色がしますね。
私が定期的に行うコンサート「音楽畑」では、野外での演奏だったのですが、風と一体になって聞く素朴なアルパの音は観客にもとても好評でした。
これまでのコラム
●二胡(中国) 賈 鵬芳(ジャー・パンファン)
●タブラ(インド) 吉見 征樹
●バグパイプ(イギリス) 山根 篤
●ケーナ(ペルー) 田中 健
●ジェンベ(マリ) 池田 正博
●馬頭琴(モンゴル) チ・ブルグット
●ツィンバロム(ハンガリー) 斉藤 浩
●古筝(中国) 伍芳(ウー・ファン)
●ウクレレ(米国) 高木ブー
●津軽三味線(日本) 上妻宏光
●アルプホルン(スイス) 玉川アルプホルンクラブ
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