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乾杯 日本ワイン
今週のワイン
シャトー・メルシャン(1)
メルシャン勝沼ワイナリー
住所 山梨県勝沼町下岩崎1425の1
電話番号 03・3231・3910(本社広報部)
ホームページ http://www.chateaumercian.com
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シャトー・メルシャン 甲州シュール・リー 01
750ミリリットル 1510円
※シャトー・メルシャン 取り扱い店リスト
http://gourmet.mercian.co.jp/chateau/index.php
シャトー・メルシャン
vol.9 甲州ブドウのシュール・リー
イラスト
イラスト・マリオン編集部
 江戸時代、甲州街道の勝沼宿は、すでに珍果ブドウの里として知られていた。この勝沼宿のあった山梨県勝沼町を中心に、日本に古くからある「甲州ブドウ」が栽培されている。

 「甲州」は食用としても流通しているが、日本固有のブドウとしては数少ないワイン醸造用品種である。勝沼の地酒として、明治時代から「白葡萄(ぶどう)酒」に用いられていた。

 甲州ワインが広く市場に出たのは1976年のこと。勝沼生まれのメーカー「メルシャン」が、「ブラン・ド・ブラン勝沼」を発売した。「フレッシュ&フルーティー」をキャッチフレーズにしたやや甘口のワインである。

 しかし、輸入ワインが気軽に飲めるようになった時代という背景もあり、日本人の嗜好(し・こう)の変化にあわせて、「甲州」は辛口への転換を迫られる。85年、メルシャンが「シュール・リー」製法を導入した。

 「シュール・リー」とは仏語で「澱(おり)の上」を意味する。フランス・ロワール川流域のナント地区で造られる辛口の白ワイン「ムスカデ」に用いられていた製法である。澱引きをしないで寝かし、その上澄みだけを瓶に詰める。澱とともにタンク内で密封されたワインには、発酵で生じた繊細な泡が封じ込められ、独特のフレーバーが残る。

 ソムリエにとって、シュール・リー法を用いた国産ワインはとても興味深い。「甲州シュール・リー 01」は、まだ若いワイン。「熟れきっていない固い果物」の香りは唾液(だ・えき)の分泌を促す。口に含めば「リンゴの果肉をかじった時のような」酸っぱさと渋みを残し、「サッパリしていて」、真夏のワインとして申し分ない。

 フランスでは、カキを食べながら「ムスカデ」をテラスで飲むことが夏の楽しみの一つ。日本では、炭火でアユを焼いて、冷やした「甲州シュール・リー」でも飲んでみたらいかがだろう。フランスにはない食べ物が、日本にはたくさんある。


(2003年6月30日朝日新聞東京本社朝刊のマリオン紙面から)

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