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乾杯 日本ワイン
今週のワイン
十勝ワイン(2)
池田町ブドウ・ブドウ酒研究所
住所 北海道池田町清見83の3
電話番号 01557・2・4090
ホームページ http://www.tokachi-wine.com
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十勝ワイン新酒 03ヌーボ 赤 軽口
720ミリリットル 1175円
十勝ワイン新酒 03ヌーボ 赤 軽口
vol.27 災害乗り越え、味わう新酒
イラスト
イラスト・マリオン編集部
 「十勝ワイン」の生産地として知られる北海道池田町は、十勝平野のほぼ中央にある。

 気候が冷涼で、果樹の栽培は簡単ではないが、町おこしにワイン産業を選び、1967年にワインの販売を開始した。

 ところが93年に北海道東部を襲った釧路沖地震に続いて、わずか10年でふたたび、池田町は大地震に見舞われた。

 今年9月26日に発生した震度6弱の十勝沖地震により、ワイナリーも大被害を受ける。傾いた樽(たる)や割れた瓶から流出したワインは8千リットル以上、研究や販売用に保存されていた年代物のワインも数百本単位で割れてしまったという。それまで北海道の事情に疎かった私でさえ、池田町の方々の気持ちが痛いほど伝わってきた。

 そんな中で収穫された「清見」や「ツヴァイゲルトレーベ」などの黒ブドウから、今年も新酒「十勝ワイン ヌーボ」が仕込まれたと聞いて、うれしさがこみ上げてきた。

 グラスに注がれた明るい色調の赤ワインは「バラの花びらのように鮮やかな深紅色」で、見ているだけで心が和む。

 グラスからあふれる「熟れたイチゴのように甘く、ハーブのようにさわやかな香り」からは優しさが感じられ、口に含んでみると「搾り立てのブドウジュース」のように新鮮で、甘酸っぱくほとんど渋みもない。「七五三のお宮参りに、初めて着物を着た少女」のようなかわいらしいワイン。心を込めて祝福してやりたい。

 晩秋のイタリアの田舎で、葡萄(ぶどう)園で働く男たちと一緒にたき火を囲み、名もない新酒の赤ワインを楽しんだとき、「新酒とは気取らずに飲むものだ」と、私は教えられた。

 このワインの「素直」な味わいが、たまらなく好きになってきた。

*十勝ワイン新酒「03ヌーボ」(赤・白)は、12月1日発売開始です。


(2003年12月1日朝日新聞東京本社朝刊のマリオン紙面から)

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