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乾杯 日本ワイン
今週のワイン
サドヤ
サドヤ醸造場
住所 甲府市北口3の3の24
電話番号 055・253・4114
ホームページ http://www.sadoya.co.jp
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サドヤ ロゼ
辛口
720ミリリットル 980円
サドヤ ロゼ
vol.36 老舗が仕込む、色鮮やか「ロゼ」
イラスト
イラスト・マリオン編集部
 甲府駅から徒歩約5分の街中にあるサドヤ醸造場は、1917年創業の山梨を代表する老舗(しにせ)ワイナリー。敷地内にはレストランがあり、フランス料理とワインが楽しめる。

 初代の故今井精三さんは35年、仏・ボルドー地方から80種類ほどのブドウを取り寄せ、約5ヘクタールの自家ブドウ園を開き、50年に自家ブドウ仕込みによる「シャトーブリヤン」(赤・白)を発売した。赤は「カベルネ・ソーヴィニョン」種、白は「セミヨン」種によるワインである。

 3代目の裕久さん(55)の代になった現在も、「シャトーブリヤン」は当時のままの味が守られているが、そのほかに「マスカット・ベリーA」種から、とてもおいしい「ロゼ」が仕込まれている。

 「ロゼ」といえばイタリアや南仏などでは、夏場にビール代わりに飲むワインとして、日常的に親しまれている。しかし、なぜか日本でおいしい国産ロゼワインを見つけることは難しい。だからこそ今回は、「ロゼ」を紹介してみたいと思った。

 ワインは「初夏の陽光を浴びながら、うっすらと色づきはじめたイチゴのように鮮やかなピンク色」で、グラスからは「数十本も束ねられたバラの花束が放つような」あふれんばかりの香りが漂う。

 口に含むと、トマトを食べたときのような「植物的な酸っぱさ」がありながらも、チェリーのリキュールのような「濃縮された甘み」が口蓋(こうがい)に残る。夏の浜辺で遊ぶ子供たちの「生き生きとした表情」を思い出させてくれるワイン。

 サドヤ醸造場は南仏プロバンス地方にも、ブドウ園を所有していると聞く。南仏のモンペリエ大学でブドウ栽培を学んだ裕久さんは、当時、おいしいロゼワインを飲みながら、地中海で取れた新鮮な魚介類を楽しんだに違いない。そんな経験があるからこそ、これだけの「ロゼ」を仕込むことができたのだろう。

 天気の良い休日に、テラスで飲んでみたくなる味わいだ。


(2004年2月23日朝日新聞東京本社朝刊のマリオン紙面から)

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