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2005.3.23(水)更新  特集/私の自宅がカフェになる 本格コーヒー味わう極意


私の自宅がカフェになる 本格コーヒー味わう極意
 
 カフェの味を自宅でも楽しみたい、とエスプレッソマシンを持つ人が増えています。進化した家庭用マシンとコーヒーのプロからのアドバイスで、ワンランク上のコーヒーを楽しみませんか?

 エスプレッソとは、イタリア語で「速達」などの意味。粉状に細かくひいたコーヒー豆を短時間に高圧で抽出したもので、豆のエッセンスを凝縮した飲み物といえる。ほどよい苦みは甘いものとの相性が良い。イタリアではたっぷり砂糖を入れて飲むことが多い。
 家庭でおいしく入れるためにまず簡単に出来るのは、雑味がでないよう、適量を守ること。1人分30ミリリットル程度を目安に抽出しよう。
 また、上手に入れられたかどうかは、表面のクリーミーなキャラメル色の泡「クレマ」で判断。口当たりを良くし、香りを口中で持続させる効果がある。厚い泡がコーヒー全体を覆い、そっと砂糖をのせた時に、一瞬のるようならば合格だ。
 クレマは抽出の際の圧力によるところが大きい。最近では家庭用にも業務用並みの圧力を実現したものが多くでてきている。

■□  高性能のマシン続々  □■ 

 ◆◇ 「ミルクフォーム」も簡単に ◇◆
 Saeco(サエコ)の家庭用エスプレッソマシン「マジック カプチーノ」(写真、2色、6万1950円)。ハンドル部分に内蔵された特殊バルブがバネの力でむらなく圧力をかけ、厚みのあるクレマを作り出す。家庭用マシンでは珍しい、牛乳を直接容器からチューブで吸い上げ、手早くきめ細かなミルクフォームを作る機能や、カップを温める保温プレートもある。お問い合わせ先日本サエコ(0120・609080)。


 ◆◇ 「カフェ・ポッド」でラクラク ◇◆
 デロンギの「エスプレッソ・カプチーノ メーカー EC200」(2万8800円)。ひいた粉用とカフェ・ポッド用、二つのホルダーがついている。カフェ・ポッドはE.S.E.という世界共通規格で作られており、ひき具合、粉の量、詰め具合が最適な状態の粉が1杯分ずつパックされている。豆の種類は40以上。カフェ・ポッド専用ホルダーはポッドを固定できるので圧力が均一にかかり、使用後のポッドが抽出口に張り付くこともない。お問い合わせ先デロンギ・ジャパン(03・5256・6321)。


■□  試飲して、家で再現  □■ 
 銀座三越7階にある「ネスプレッソブティック」は落ち着いたラウンジ風の空間。マシンを実際に使ったり味わったりして欲しいと、エスプレッソやヨーロピアンコーヒー、カプチーノなどの試飲を勧めている。日本橋高島屋にも店舗がある。

 ネスレジャパン(お問い合わせ先0120・573101)の「ネスプレッソ エッセンサ」(写真、4種類、2万9820円)は、ブティックでも使っているマシンだ。専用カプセルに入ったコーヒーの粉をマシンにセットし、スイッチを押すだけでエスプレッソが適量抽出される。「特別なコツがいらないんです」と同社の河内淳クラブマネジャーは話す。

 
コーヒーの上手な入れ方
 日本カフェプランナー協会長・富田佐奈栄さん
 マシンを駆使するエスプレッソもいいですが、一般のコーヒーなら比較的簡単に質の高い味が出せます。自宅で楽しむときにそろえたいのは、注ぎ口の小さいポット。コーヒーの味は、フィルターへのお湯の注ぎ方に大きく左右されます。やかんやポットから一気に注ぐと、一部分の粉だけから抽出されるので、余計な苦みが出てきます。少しずつ均等に注ぐのがおいしく飲むコツです。
 カップは飲み口が薄いと、一度にたくさんの量が口に入りおいしく飲めますよ。



■□  豆を買う店を選ぶ  □■ 

 創業は62年という老舗(しにせ)のコーヒー専門店「もか」=写真。店主の標(しめぎ)交紀さんは、まず、豆を買う店を選ぶことを勧める。「見分ける簡単な方法は、買った豆をつぶしてみることです。簡単につぶせたら上手に焙煎(ばいせん)されて内側まで火が通っている証拠。もうひとつは、モカとマンデリン、2種類の豆を購入してみる方法。前者の原産地はアラビア半島南部のイエメンで、後者がインドネシア。地球の遠く離れた場所で育った豆だから、味の違いが顕著に出ます。それぞれ違う味がしたら、ほかの豆の個性も引き出せるよい店と言えるでしょう」


もか」、東京都武蔵野市御殿山1丁目(吉祥寺駅、TEL0422・44・5360)。午後1時〜7時、(火)(金)休み。

■□  決め手は「よい豆選び」  □■ 

 東京下町で30年来、喫茶・豆販売店を営む「カフェ・バッハ」=写真。「欠点のある豆が混ざっていない」「煎(い)りムラがない」「焙煎したて」という三つの項目が満たされたものがよいコーヒーの条件という。その上で「コーヒー豆は生鮮食品と同様」と主張する。煎りたてほど香りが高く、風味が豊かだ。焙煎後は時間とともに劣化が進み味が落ちるため、購入時には2週間で飲み切れる200グラムを目安に。また、豆は産地が同じでも焙煎する時間により味も色も異なる。自分好みのコーヒーに出合えたら「焙煎具合と豆の色具合を聞き、その色を基準に豆を購入するといい」と勧める。


カフェ・バッハ」、東京都台東区日本堤1丁目(南千住駅、TEL03・3875・2669)。午前8時半〜午後9時、(金)休み。

  ■□  空間づくりに一工夫  □■ 

 青山のインテリアショップ「イデー」に併設するイタリアン・スタイルのカフェ「カフェ アット イデー」。マネジャーの大島忠智さんは、「カップや器具、BGM、照明、家具などにこだわることも大切」と語る。「間接照明を利用し、空間や時間帯になじむ曲を選ぶとよい雰囲気に」。カフェで使用している食器やオリジナル家具はショップで購入可能。「カフェに足を運び、気に入った点は自分流にアレンジして取り入れていくと、コーヒーがおいしく飲める空間が作れるのではないでしょうか」


カフェ アット イデー」、東京都港区南青山6丁目(表参道駅、TEL03・3409・6744)。午前11時半〜午後11時半。

お菓子と一緒に楽しむ
 「コーヒー好き」というホテルニューオータニのシェフパティシエ、中島真介さんにコーヒーに合うお菓子について聞いた。
 「コーヒーに合うのは、チョコレート、バニラ、ナッツ類(アーモンドパウダーなど)が入っているお菓子です。タルトならクルミなどのナッツ入りを」
 あまり相性が良くないのは、フルーツのムースや柑橘(かんきつ)系のクリームなど。コーヒーの苦みがこれらの香りを壊してしまうからだという。

 中島さんが作る、コーヒーに合うおすすめのお菓子は、風味豊かなチョコレートの生地が何層にもなった「オペラ・レジェール」(写真手前、473円)とカスタードクリームにバニラビーンズをふんだんに使った「和三盆のシュークリーム」(同奥、473円)。
 コーヒーとお菓子、両方の味が引き立てられ、文字通り「相思相愛」だ。
 ホテルニューオータニ内 パティスリーSATSUKI(赤坂見附駅、TEL03・3221・7252)。



(2005年3月23日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)
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