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2006.3.1(水)更新  特集/ホワイトデーに マカロンを

 優しい色合いと、小さくかわいらしい形が目を引く「マカロン」。オリジナルの形や、既成概念を打ち破る素材を使ったものも登場しています。

 透明ケースに入った「サダハル・アオキ・パリ」のマカロン。12個入り、2830円。

 「ピエール・エルメ・パリ青山」。今年初めて4月1日を「マカロンデー」とし、マカロンの無料配布を行う予定。

「食感」にパティシエの技

 卵白、砂糖、アーモンドパウダー。マカロン生地の基本材料はシンプルだ。しかしパティシエ(菓子職人)たちは、「いかにおいしく作るかが、腕の見せどころ」と口をそろえる。表面はサクッと、中はしっとりと焼き上げた生地の中に、クリームを挟む。直径約4センチの「生焼き菓子」は、パティシエの技術の固まりなのだ。

 東京・丸の内の「パティスリー・サダハル・アオキ・パリ」(TEL03・5293・2800)には、抹茶、梅、スミレなど12種のマカロンが並ぶ。「パティシエの青木定治が、3年かけて生み出したものです」とスタッフ。まずパリに店を開いた青木さんは「食感」「口溶け」にこだわり、欧州各国をめぐってアーモンドパウダーの研究を重ねてきた。

 バレンタインデー前にはハート形の限定商品を発表。男性客からも好評を得たのは想定外だった。

 口に入れた瞬間、「サプライズ」に出合えるマカロンもある。「ピエール・エルメ・パリ青山」(TEL03・5485・7766)には9種が並ぶ。「ユイル・ド・オリーブ・エ・バニーユ」の中の刻んだオリーブや、「アラベスク」のアプリコットは、「クリームの中の食感で驚かせたい」というエルメさんの粋な演出。今夏には清涼感を追求し、ゼリーを入れた「夏のマカロン」を発表する予定だ。

 結婚式の引き菓子、また「紅白饅頭(まんじゅう)」ならぬ「紅白マカロン」の注文が入る店もある。イチジク、ワサビ、桜……。そんな新顔も現れ、「マカロンの世界」は、さらに大きく広がりつつある。

◆マカロン 17世紀ごろ、イタリアから持ち込まれたといわれるフランス菓子。地方ごとに製法が異なるが、「パリ風」が主流。



「マカロンコンクール・クラシック部門1位」
 ジャン・ポール・エヴァンさん 
ジャン・ポール・エヴァンさん  パリの「マカロンコンクール」で1位に選ばれたチョコレート職人、エヴァンさん。自身のマカロンについて、仏のパティシエの動向について聞いた。
 マカロンを作るうえで重要視するのは「シンプルだけどおいしい」こと。理想とするマカロンに近づけるよう、食感や、鼻に近づけた時の香りをとことん追求しました。
 現在のパティシエたちの世界、価値観は以前とは変わりました。「技術だけではなく、自分の作品をいかに世に広めるか」。それはオリジナリティーを持つこと、自分なりのアイデアを生かすこと、見せ方を追求することです。
 その結果、既成概念にとらわれないものが生み出されたのだと思います。お客さんの日常生活の中にいかに喜びを生み出すことができるか。僕も菓子作りは「情熱を伝える手段」だと思っています。



 ◆マカロンはチョコレートベースの9種。「ジャン・ポール・エヴァン」伊勢丹新宿店(TEL03・3352・1111)、表参道ヒルズ店(TEL03・5410・2255)。


 「進化形」も続々登場! 
 「スイーツ大好き!」の女性の間では、数年前から人気のマカロン。意外にも男性の認知度は高くない。色や形、味わいにこだわった新作も次々登場し、マカロンの進化は止まらない。女性の視点で選んだ「ホワイトデーにほしいのはこれ!」。

NV  ◆キャレマカロン 箱の中には赤(フランボワーズ)、黄(シトロン)、ベージュ(紅茶)、茶(コーヒー)の四つの味のマカロン(写真、4個入り、1155円)。見た目にもこだわり、形は、なんと真四角。店名は仏語で「ラブレター」を意味するLETTRE D’AMOUR=Bホワイトデーにはぴったりの贈り物。
 レトルダムール グランメゾン白金(東京都港区白金台5丁目、白金台駅、TEL03・5488・5051、午前10時半〜午後8時)。

NV  ◆ショコロン 昨年末に東京・日本橋に開業したばかりのホテル「マンダリン オリエンタル 東京」。テークアウトショップでは、マカロンをチョコレートでくるんだ「ショコロン」(写真は6個入りボックス、1920円)が人気。味はセサミ、カシス、マンゴー、ミラベル、ショコラ、フランボワーズの6種類(各320円)。
 マンダリン オリエンタル グルメショップ(東京都中央区日本橋室町2丁目、三越前駅、TEL03・3270・8800=代表、午前11時〜午後8時)。

NV  ◆マカロンケーキ 「味、見せ方、食感。ケーキ作りは三つのバランス」と言うパティシエ、ステファン・ビューさんの新作(写真、441円)。マカロン生地の上には、ホワイトチョコレートで作った「桜の花びら」が。中にはイチゴとルバーブのクリーム、桜のリキュール、選び抜いた生のフランボワーズ。軽い食感のマカロン生地は、甘すぎず、中のクリームとも「相思相愛」だ。
 資生堂パーラー 銀座ショップ(東京・銀座8丁目、銀座駅、TEL03・3572・2147)。午前11時半〜午後7時半((日)(祝)は7時まで)。資生堂パーラー サロン・ド・カフェでイートイン可(650円)。


(2006年3月1日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)
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