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おんなのイケ麺(めん)

村井理子さん
「本家鶴㐂(つるき)そば」の天ざるそば

「本家鶴㐂(つるき)そば」の天ざるそば
「本家鶴㐂(つるき)そば」の天ざるそば
「本家鶴㐂(つるき)そば」の天ざるそば 村井理子さん

 比叡山の近くで神社仏閣が多い地域にあるお店です。周囲よりも温度がぐっと下がるような気がするくらい落ち着いた雰囲気で、暑い夏の延暦寺を回ったあとに行くのは特に最高です!

 麺は細めで主張が強すぎず、小さい子でも、お年寄りでも、誰でもおいしく食べられるような優しい麺。おだしのよくきいためんつゆがまた良くて、周りの友達とも「あそこのおつゆっておいしいよね」と語れるほどです。よく頼むのは天ぷらのそば。野菜の天ぷらが特に好きです。天ぷらって、家で作るにはハードルが高いから、おいしい揚げたてを食べられることがすごくぜいたくに感じます。

 おそばはつるりとすぐ食べてしまうので、雰囲気のいいお店にもう少し長居したい気持ちもあって、そばぜんざいやそばアイスといった甘味も必ず頼んでしまいます。甘味までおいしいんです。

 普段は在宅で翻訳やエッセーの仕事をする傍ら、家事をしています。コロナ禍で体感した方も多いと思いますが、在宅の仕事って楽な面もあるけれど、つらいこともある。そんな中で、自分以外の、しかもプロがご飯を作ってくれる価値やありがたさが最近いっそう身に染みています。

 ◆大津市坂本4の11の40(問い合わせは077・578・0002)。
  1790円。
  当面は午前11時~午後3時(ラストオーダーは30分前)。
  原則第3(金)休み。8月は無休。
  ファクス(578・1051)、ネットショップでも購入可。


 むらい・りこ 翻訳家、エッセイスト。1970年生まれ、滋賀県在住。
 著書に「本を読んだら散歩に行こう」(集英社ノンフィクション)、「家族」(亜紀書房)、「兄の終(しま)い」(CCCメディアハウス)、訳書に「メイドの手帖(てちょう)」(双葉社)など。

(2022年7月14日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。記事・画像の無断転載・複製を禁じます。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

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