五十三次 京三條橋
江戸・日本橋から約500キロ、東海道五十三次の終着点は京の玄関口・三条大橋。東山や八坂の塔を背景に、頭に薪をのせて売り歩く大原女、茶筅をさした竹棒をかつぐ茶筅売り、衣を頭にかぶった被衣姿の高貴な女性が行き交う。
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高さ2.5メートル、全長18メートルの壁に映し出される大海原。波が幾重にも重なり、うごめく様を見つめていると、自分が海にのみこまれるような感覚を覚える。
本作は、今後100年間で上昇していく海の様子を映像化したデジタルアート。世界自然保護基金が2009年に発表した予測に基づき、チームラボが演算した実際の時間軸で上映している。
現在を刻む作品でありながら、どこか懐かしい昔話を思わせる日本画調で描かれる。「昔の日本画には、自己を自然の一部と捉えていた日本人特有の空間認識が表れている」とチームラボ担当者。作品を通じて、近現代人が失った世界観を提示している。