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横尾忠則さん
神戸屋レストラン成城店  厳選 牛フィレステーキ

 アトリエに近いので、10年くらい前から自転車でよく通っています。

 僕はワンパターンの人だから、以前はビーフカレーばかりで、今はいつもフィレステーキ。150グラム全部食べますよ。

 コーンスープやサラダバー、ライスも付けます。赤ワインのソースに岩塩やわさびと、いろいろつけて食べます。

 ステーキを食べるのは、三島由紀夫さんと黒澤明さんの影響ですね。三島さんは「ステーキは創造のためによい食べ物だ」と週2回は食べていて、黒澤さんからは「芸術家は普段からおいしいものを食べないといい芸術はできないよ」と肉を勧められました。僕も自宅では郷里の牛肉を取り寄せて、週1回日曜日は必ずステーキを食べています。

 1人で行くことも結構あって、カウンター席が定番。原稿書くのにもちょうどよくて、「週刊新潮」の連載1本ここで書いちゃいます。

 食後はロイヤルミルクティーを頼んで、自分の好みの加減でポットからカップに注ぐのも楽しい。食は食べるだけが目的じゃない。お店の人と雑談したり交流したり、環境や雰囲気まで「楽しむ」のが大事。ただ食べておなかいっぱいになるだけなんて、なんかつまらないですね。

(聞き手・清水真穂実 )

 

 ◆東京都調布市入間町1の34の16(☎03・3484・1313)。4455円。午前11時~午後9時(土と祝前日は10時まで、ラストオーダーは1時間前まで。テイクアウトは午前9時~)。祝除く月休み。フィレステーキは平日午後3時以降、土日祝は終日注文可。  

 


 

 よこお・ただのり 1936年兵庫県生まれ。現代美術家。23日から神戸市の横尾忠則現代美術館で「横尾忠則 連画の河」展を開催(8月30日まで)。近著に「運命まかせ」(新潮新書)。
 
(2026年5月21日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。記事・画像の無断転載・複製を禁じます。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

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