
スペイン発の新競技「パデル」普及に情熱<1>
「Padel Asia」社長の玉井勝善さん
透明の強化ガラスと金網に囲まれたコート。数十の小さな穴が開いた板状のラケットで、ネットをはさみ黄色いボールを打ち返す。スペイン発の新競技「パデル」は、身体的負担が少なく、お年寄りから子供まで、誰でも簡単にできるスポーツとして近年注目を集めている。そんなパデルの施設運営会社「Padel Asia(パデルアジア)」を立ち上げ、次々とパデル施設をオープンする玉井勝善さん(43)に話を聞いた。
(上江洲仁美)
――どのようにパデルと出会ったのですか。
2015年のゴールデンウィークに、友人に誘われ、埼玉・所沢で開催されたパデルとバーベキューのイベントに参加しました。最初はパデルに全く興味がなくて、「肉を食べてビールが飲めればいいや」と思っていた。でも実際にプレーしてみるとすごく面白かったし、ふと周りを見渡すと、ラケットスポーツ経験者と未経験者が一緒にパデルをしていて、その横で肉を焼いている人がいて、みんなが笑っていたんです。他のスポーツでこんな笑顔見たことない!と衝撃を受けました。
私は元々小・中学で野球を、高校でテニスをやっていました。テニスはプロを目指して本格的に取り組みましたが、高校テニスの千葉県大会で上位に入ったくらい。これではプロになれないと思い、高校でテニスを辞めたんです。大学卒業後は、新卒で1年ほどサラリーマンをやって、その後仲間と一緒に起業し、24歳ごろからIT会社を経営。30歳手前になり、ダイエット目的でまたテニスを始めました。一度全国大会に出たいという夢があり、39歳の時、新日本スポーツ連盟主催のテニス大会に、ダブルスで東京都代表として出場。もうこれでテニスはいいや、と区切りがついた。パデルを知ったのはそんな時でした。
最初は会社の新規事業でパデルをやろうかとも思ったけれど、やっぱり本気で、アジアにパデルを広めていこうと決意。出会ってから4カ月後に14年間経営したIT会社を辞め、2015年10月、パデル施設の運営を目的に「パデルアジア」を設立しました。
――パデルについて詳しく教えて下さい。
基本的なルールはテニスと同じですが、ボールをガラスに当てて相手コートに返すショットなどがあり、テニスとスカッシュのハイブリッドスポーツと言われることも。ボールがガラスや金網に当たり地面に落ちるまでに返せばいいため、ラリーが長く続きます。コートはテニスの半分の広さで、ダブルスしかありません。
日本パデル協会会長の中塚アントニオ浩二さんによると、起源は諸説あります。一番有力なのは、1960年代、メキシコのアカプルコで、ボールが近隣住宅に飛ばないよう自宅のテニスコートを壁で囲んだという説。後にスペインで改良が重ねられ、今のパデルへと発展しました。スペインでは、サッカーの次の競技人口で国民的スポーツとして親しまれているそうです。アルゼンチンやパラグアイなどのスペイン語圏、ブラジルなどのポルトガル語圏でも人気スポーツとして広まっています。日本では、2013年10月、大阪に本社を置く清立商工によって埼玉県所沢市に初めてパデルコートができました。
――パデルの魅力は何ですか。
テニスは客席からコートまで距離があるけれど、パデルは透明のガラスと金網で仕切られているので、すぐ近くで観戦できる。プレーしている人と観客の一体感がすごいんです。そして、スポーツ歴やレベルを問わず、誰でも簡単にできる。でもそれだけじゃなくて競技としてやっていく奥深さもあります。
――現在の事業展開について教えてください。
国内3カ所のパデル施設運営に携わっています。東京都練馬区の「パデル東京」、千葉市の「パデル&フットサル 晴れのち晴れ」は直営ですが、2018年8月にオープンした複合スポーツエンターテインメント施設「スポル品川大井町」では、パデルのスペシャルアドバイザーに就任しました。この3カ所でパデルスクールやクラブを運営中。2019年夏には、名古屋市中区に新施設をオープン予定です。
今はパデル単体の施設をつくることは考えていなくて、テニスやフットサル、フィットネス、バーベキューとの併設にしています。運営していくと、パデルと相性がいいのは、フィットネスとバーベキューだと分かりました。フィットネスだけだと長続きしないけれど、「パデルはゲーム性があって面白い」って喜んで続けてもらえる。また、パデルだけだと友達を連れてくるのが難しいけれど、バーベキューをくっつけるとみんな気軽に来てくれます。私と同じパターンですね。ほかには、自治体にもパデルコートの導入を検討していただいています。
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(2018年10月25日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。記事・画像の無断転載・複製を禁じます。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)
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