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ロゴ散歩

ニュースパーク(日本新聞博物館)

ニュースパーク(日本新聞博物館)

読む人の姿で親しみやすく

 アイスクリーム、ビール、ガス灯……日本での発祥地が横浜とされるものは多いが、日刊新聞もその一つ。1871年、国内で初めて「横浜毎日新聞」が創刊された。

 日本新聞協会が運営するニュースパーク(日本新聞博物館)は2000年に横浜に開館し、新聞・ジャーナリズムが果たす役割を歴史的資料や体験型展示で学ぶことができる。

 ロゴマークは16年、大規模なリニューアルとともに、愛称だった「ニュースパーク」を前面に押し出したものに刷新された。頭文字のNは、新聞を広げて読む人の姿を真横から捉えた形でもある。制作した神奈川県在住のイラストレーター、下間文恵さんは「シンプルな形に新聞を読む大切さ、新聞の役割を知ってもらえたらという気持ちを込めました。青い色は横浜の海のイメージです」。

 同館広報の平形さゆみさんは、「ちょっと崩れたNの形が、新聞や館に対する堅いイメージを柔らかいものに変えてくれました。校外学習に訪れる小学生にも親しみやすいロゴになりました」。

 ◆ニュースパーク(日本新聞博物館) 横浜市中区日本大通11(問い合わせは045・661・2040)。入館は当面の間、入れ替え制で午前10時~正午、午後0時15分~2時15分、2時半~4時半。要予約。(月)[(祝)(休)の場合は翌平日]休み。

(2020年8月11日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。記事・画像の無断転載・複製を禁じます。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

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