ぶらり、ミュージアム

いざ上野! 常設展のぜいたくなラインナップ

(国立西洋美術館)

クロード・モネ「睡蓮」。12月7日からは、企画展「モネ、風景をみる眼-19世紀フランス風景画の革新」開催予定。(c)国立西洋美術館

クロード・モネ「睡蓮」。12月7日からは、企画展「モネ、風景をみる眼-19世紀フランス風景画の革新」開催予定。(c)国立西洋美術館

  • クロード・モネ「睡蓮」。12月7日からは、企画展「モネ、風景をみる眼-19世紀フランス風景画の革新」開催予定。(c)国立西洋美術館
  • 本館はフランスの建築家ル・コルビュジエが設計。採光の仕方や柱の使い方など建築的な見どころも(11月5日以降は本館展示室休室)
  • 中世末期から20世紀初頭にかけての西洋絵画を展示、一部の作品をのぞき写真撮影もできる

 皆さん初めまして。アートブログ「青い日記帳」のTakこと中村剛士です。毎週欠かさず美術館に出没している私が、多様なアプローチから“見に行ってみたい!”と皆様に思って頂けるようなコラムをお届けして参ります。

 さて、美術館に足しげく通うようになったのは、大学に入り間もない頃、「東京では毎日エンタメが開催されている。学割で見られる皆さんがその恩恵にあずからぬのは、もったいない」と教授が講義の合間に言った何げない一言がきっかけでした。妙にその言葉が心に響き、「思い立ったが吉日」と授業帰りに寄ったのが上野、国立西洋美術館でした。今から四半世紀も前のことです。

 明治・大正期の実業家・松方幸次郎が収集した「松方コレクション」を土台とする約4600点にものぼる豊富な作品を有していることが、この美術館の一番の魅力です。キリスト教美術から20世紀絵画まで「西洋美術の教科書」と呼べる作品が、日本に居ながらにしていつでも見られるのですから、こんなにありがたいことはありません。

 常設展は、毎月第2、第4土曜日は入館無料ですし、企画展の半券でも見られます。何度も通っているうちに自分のお気に入りの作品が見つかるものです。好きな作品に会うために上野に行くことに…これこそ、本来の美術館の楽しみ方だと思いませんか。ちなみに、私の一番のお気に入りは、カルロ・ドルチ「悲しみの聖母」です。ハンマースホイの「ピアノを弾く妻イーダのいる室内」も大好きですが、こちらはしばらく展示の予定がないそうです。

 スマートフォンをお持ちの方は、常設展鑑賞ガイドアプリ「Touch the Museum」がとても役立ちます。作品解説はもちろん、ル・コルビュジエ設計による建物の魅力を建築家の藤森照信氏が動画で案内してくれます。8月6日からは「ル・コルビュジエと20世紀美術」展も開催されます。

 上質な作品に、いつでも何度でも出合える場所が、国立西洋美術館の常設展です。見るたびに作品から新たに得るものがあります。そして絵に関して、画家について深く知りたいという興味がわき起こってきます。絵画鑑賞に終着点はありません。

 ※今年度は施設整備のため新館でのみ常設展示をしている時期があります。お出かけ前には、国立西洋美術館のホームページhttp://www.nmwa.go.jp/で常設展開館状況、作品展示の有無などのご確認を。 

耳よりばなし

西洋美術館の略称は「せいび」?「にしび」?

 上野公園内の科学博物館は「科博:かはく」、東京国立博物館は「東博:とーはく」と呼ばれ親しまれていますが、それでは西洋美術館「西美」は?“せいようびじゅつかん”ですから「せいび」と思いきや時折「にしび」と耳にすることも。そこで、どちらで普段呼んでいるかツイッターで聞いてみました。その結果8割が正しく「せいび」と、残り2割が「にしび」と呼んでいるこが判明!「にしび」だとテレサ・テンの歌のようですけどね。
 (参照) http://tsunotter.com/3888


データ

国立西洋美術館

国立西洋美術館

〒110-0007
東京都台東区上野公園7番7号
開館時間:9:30-17:30
(冬季は17時まで)、金曜日は20:00まで
※入館は閉館の30分前まで

休館日:月曜日(休日の場合は翌火曜日)、
      年末年始ほか
ハローダイヤル:(03)5777-8600
URL:http://www.nmwa.go.jp/

常設展料金:一般420円、大学生130円、
        高校生以下・18歳未満・65歳以上無料

※企画展は別途


 【筆者プロフィール】

中村剛士(なかむら・たけし)
Tak(タケ)の愛称でブログ「青い日記帳」を執筆。展覧会レビューをはじめ、幅広いアート情報を毎日発信する有名美術ブロガー。単行本『フェルメールへの招待』(朝日新聞出版)の編集・執筆なども。
http://bluediary2.jugem.jp/

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