読んでたのしい、当たってうれしい。

朱喜哲さん
ロス・タコス・アスーレス カルニータスクラシック

佐藤類撮影

 深夜ラジオの収録など、東京に来る仕事があると通っています。タコスとお酒が楽しめるお店で、ここに来るのが楽しみなんです。朝からワインやメスカルと一緒に楽しめるなんて、その日一日の幸せが約束されたようなものですよね。

 ここのタコスはおすしのように作りたてを食べるフィンガーフードで、このサイズ感。どのメニューもメキシコと日本の文化が洗練された形で融合されていると思います。

 カルニータスは看板メニューで、ブルーコーンを使った出来たてのトルティーヤに、日本の豚肉。シンプルですが、素材にこだわって「引き算」で作るぜいたくな味です。季節メニューもありますが、メキシコの人たちにとって「ど真ん中」のカルニータスは、いつでも変わらない。そんなところも良いなと思います。

 いろんなお店が好きで、そこのカルチャーや「言葉遣い」が分かるとうれしいし、客としてなるべくその空気を尊重しようとします。良いお店ってなんだろうと考えると、店主の哲学があるお店。ここはメキシコと日本のカルチャーに対する愛情がある。店主マルコさんのお母さんのレシピを使ったスープもあって、そんなところにも愛を感じます。働いている人たちがすごく楽しそうなのもいいですね。

(聞き手・朴琴順)

 

 ◆東京都世田谷区上馬1の17の9(☎03・5787・6990)。700円。午前9時~午後3時(土・日は~4時。ラストオーダーは1時間前)。月・火休み。予約不可。渋谷区恵比寿に姉妹店「Los Tacos Azules EBISU」も。

 


 

 ちゅ・ひちょる 哲学者。1985年大阪生まれ。大阪大学社会技術共創研究センター招聘准教授。専門はプラグマティズム言語哲学とその思想史。著書に「バラバラな世界で共に生きる」(NHK出版新書)、「〈公正〉を乗りこなす」(太郎次郎社エディタス)など。
 

グッとグルメの新着記事

新着コラム