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今月の人

水谷豊 成宮寛貴

ジャングルの湿気も感じる
スペシャルな「相棒」

水谷豊 成宮寛貴
水谷豊 成宮寛貴 ©2014「相棒-劇場版Ⅲ-」パートナーズ 4月26日(土)GWロードショー

 きっかけは「馬に蹴られて男性死亡」という小さな三面記事。警視庁「特命係」の杉下右京(水谷)と甲斐亨(かいとおる)(成宮)は現場となったジャングルの島へ――。

 4月26日公開の「相棒 劇場版Ⅲ 巨大密室!特命係 絶海の孤島へ」(和泉聖治監督)は、今年14周年を迎える人気刑事ドラマの劇場版3作目。「どれも個性的で面白いシリーズ映画は、『ゴッドファーザー』か『相棒』か」。自信を見せながらも穏やかに語る水谷は、杉下そのもの。唯一違うのは、劇中で杉下が大の紅茶党で通っているのに対し、水谷の手元にコーヒーがあるところか。一方の成宮は撮影中に、やんちゃな甲斐さながらのおちゃめなポーズ。目の前にいるのはやっぱり、「相棒コンビ」だ。

 3代目「相棒」の成宮にとって初の劇場版。「世界観はそのままに、音楽も映像も、出演者もスペシャル。ジャングルの湿気まで感じられました」。水谷は、「スケールの大きなテーマ(国防問題)も映画ならでは。誰でも思いを持つ、簡単には答えの出せない問題だけに、やりがいがありましたね」。

 2人がコンビを組んで約1年半。「相棒としてできることが、徐々に広がってきた」という。ある休日は、成宮からの電話で「台本の読み合わせをしたの。後輩にそんなことたのまれたの、初めてかな」と笑う水谷。特命係の2人の関係について、成宮は、「甲斐ははじめ変な上司に反発していたけど、背中を見ているうちに尊敬になった」。水谷は、「杉下は、言葉にならない警察官の理想を彼に伝えていきたい」。その言葉が、2人の俳優に重なった。

取材・文/河瀬久美
 撮影/御堂義乗


プロフィール

みずたに・ゆたか……左
1952年北海道生まれ。近年の映画代表作は、「相棒 劇場版」シリーズ、「HOME 愛しの座敷わらし」「少年H」など。

なりみや・ひろき……右
1982年東京都生まれ。代表作は、テレビドラマ「ごくせん」、映画「のぼうの城」「クロユリ団地」など。

 


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