読んでたのしい、当たってうれしい。

ひとえきがたり

  • 丹比(たんぴ)駅
    (鳥取県、若桜(わかさ)鉄道若桜線)
    築85年の木造平屋建ての駅舎。2時間に1本、1両編成の列車が発着するが、乗降客はまばらだ。改札口を通ると、切符売り場の木枠の小窓から、椅子に座った客の髪をカットする女性の姿が見えた。

    2015/05/26 更新


  • 高松駅(香川県、JR予讃線、高徳線) 本四架橋のないころ、高松駅は四国の玄関口だった。旧国鉄とJRの宇高連絡船が1910年から78年間、高松駅と岡山県の宇野駅を結び、列車と船を乗り継ぎ、多くの人と物が運ばれた。

    2015/05/19 更新


  • 真岡(もおか)駅(栃木県、真岡鉄道真岡線) ポーッ。3両の客車を引くC12型蒸気機関車(SL)が汽笛を長く大きくとどろかせると、車内やホームにいた家族連れやカップルから歓声があがった。

    2015/05/12 更新


  • 母恋(ぼこい)駅(北海道、JR室蘭線) 北海道・室蘭に「母の日」を思い出させる駅がある。母恋駅だ。

    2015/04/28 更新


  • 能登鹿島駅(石川県、のと鉄道七尾線) 右手に紺碧(こんぺき)の七尾湾北湾を望み、能登半島の湾曲部を北上した。車窓に桜並木が飛び込んでくる。4月11日朝、駅に降り立つと、約100本のソメイヨシノがホームの両脇から枝を伸ばしていた。

    2015/04/21 更新


  • 大館駅(秋田県、JR奥羽線ほか) 待ち合わせでおなじみの東京・渋谷駅前のハチ公像。しかしここ秋田・大館駅の像の周りに喧騒(けんそう)はなく、のどかな駅前に広い空が広がる。

    2015/04/14 更新


  • 只見駅
    (福島県、JR只見線)
    深雪の山里にホームがぽつりとたたずんでいた。両脇には2メートルを超える雪の壁。上下線とも列車の運行がなく、人影が消えていた。

    2015/04/07 更新


  • 大畑(おこば)駅(熊本県、JR肥薩線) 標高差430メートルを駆け登る途中の蒸気機関車が給水を受ける。日本で唯一、ループ線に組み込まれたスイッチバックの駅。急勾配に挑む蒸機が休息をとる姿は往年の鉄道ファンを魅了した。

    2015/03/31 更新


  • 鵯越(ひよどりごえ)駅
    (兵庫県、神戸電鉄有馬線)
    「鹿のかよはう所を、馬のかよはぬやうやある」。平安時代末の1184年、源義経は高さ90メートルの崖を3千余騎とともに駆け下った。「平家物語」が伝える「鵯越の逆落とし」だ。

    2015/03/24 更新


  • 朝日通電停(鹿児島県、鹿児島市電) 大きな紙袋を手に女性が乗り込んできた。かと思うと、すぐ隣の電停で下車。つられて後を追うと「家は近くだけど大荷物だから。買い物帰りは市電なの」

    2015/03/17 更新