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『ようこそ映画音響の世界へ』特別本編映像解禁!

一度聴いたら忘れられないデヴィッド・リンチ作品の“音”の秘密とは

(C) 2019 Ain't Heard Nothin' Yet Corp.All Rights Reserved.
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 ハリウッドの映画音響にフォーカスした世界初のドキュメンタリー映画『ようこそ映画音響の世界へ』。

 解禁となるのは、デヴィッド・リンチ監督の長編映画デビュー作にしてカルト的人気を集めた『イレイザーヘッド』(77)、第53回米アカデミー賞にて主要8部門にノミネートした『エレファント・マン』(80)など自身の代表作品における“音”の秘密を語る特別本編映像。

 映像は、リンチの初期作品を音響面から支えたアラン・スプレットについてリンチ自身が語る場面から始まる。アメリカ映画研究所でリンチと共に学んだサウンドデザイナーのアラン・スプレットは、1979年公開の映画『ワイルド・ブラック/少年の黒い馬』でサウンド・エディットを手掛けアカデミー特別業績賞を受賞しながら、1994年に54歳で他界。アランについて、リンチは「アランは生粋の“サウンドマン”だ」と語り、「実験を心から楽しんだ」とクラシック音楽にも興味を持ち独自のサウンドを作り上げた彼の制作姿勢を評している。全編を通して流れるノイズのような音が印象的な『イレイザーヘッド』。工場の轟音が、19世紀のロンドンを舞台にした作品のリアリティを高めている『エレファント・マン』。抽象的な描写の多いリンチ作品における“音”について、リンチは「人は人生の最深部を知りたいと思うものだ。行動や感情の底に広がる果てしない意識の海、抽象的な映画では音が大きな役割を担う」と語る。

 続けて「観客は映画の世界に引き込まれ、何年もその中で迷子になる」と、幻想的な映像やストーリーが多くの観客を虜にしてきた自身の作品で“音”が果たした役割を語った。鬼才デヴィッド・リンチ監督が自身の作品に隠された秘密を語る貴重な映像となっているので、ぜひご覧頂きたい。

『ようこそ映画音響の世界へ』デヴィッド・リンチが語る“音”の秘密特別本編映像

 映画音響とは、観客を作品世界に引き込んでいく未知なる音作り。それに挑み続ける音響技術者たちの飽くなき挑戦と奥深き仕事の秘密を知れば、これからの映画鑑賞も違ったものになるはずだ!

 8月28日(金)より 新宿シネマカリテほか全国順次公開。

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