松木安太郎さん
炭火割烹 与一.「こしょうゆ(にんにく)」 生の黒胡椒(こしょう)とたまり醬油(じょうゆ)で作ったオリジナルの調味料、何につけても合う!
炭火割烹 与一.「こしょうゆ(にんにく)」 生の黒胡椒(こしょう)とたまり醬油(じょうゆ)で作ったオリジナルの調味料、何につけても合う!
お店ができたと知ってから1年越し、真夜中0時に受け付けが始まる予約合戦を勝ち抜いてやっと食べたときは、大感動でした。3カ月に1度くらいのペースで足を運んでいます。
衝撃なのはマトンの柔らかさ。コンフィにする発想がすごい。クセの強いマトンを油で煮て炒めると、香りがうまみに変わっていく。口の中でほろっとほどける感じはほかで味わったことがない。油っぽくないのが不思議なんです。
スパイスがほんのり香るバスマティライスの繊細さ。やがてグレービー(カレー)の強さになり、肉に近づくと強烈なうまみがくる。味わいの変化がストーリーのようで面白い。ヨーグルトソースのライタは青唐辛子入りで、7割ぐらい食べた後にかけて酸味を楽しみます。手でじかに食べるのも独特な経験です。
10席限りのコの字のカウンターで待ち構えるお客の目の前で、大澤(孝将)さんがいっぺんに20人前を炊きあげた大鍋からビリヤニを盛って出す。ライブ感があるんです。音楽を生業とする僕らと同じような世界観で人を魅了する。ビリヤニをエンタメの域にまで昇華しています。
大澤さんのレシピ本はわかりやすく、家でも挑戦できます。今夜は掲載のサケのビリヤニをつくります。
(聞き手・片山知愛)
◆東京都千代田区内神田1の15の12 サトウビルB1F。3千円。完全予約制(毎日午前0時に7日後分を専用サイトで受け付け)。午前11時15分~午後1時45分、午後6時~8時45分。原則日と月末1週間休み。