読んでたのしい、当たってうれしい。

美博ノート

五十三次 京三條橋

貨幣・浮世絵ミュージアム「街道SOUND ほいほい、シャクシャク、りんりんりん」

歌川広重、嘉永(1848~54)末ごろ、貨幣・浮世絵ミュージアム蔵

 江戸・日本橋から約500キロ、東海道五十三次の終着点は京の玄関口・三条大橋。東山や八坂の塔を背景に、頭に薪をのせて売り歩く大原女(おはらめ)、茶筅(ちゃせん)をさした竹棒をかつぐ茶筅売り、衣を頭にかぶった被衣姿(かつぎ)の高貴な女性が行き交う。

 

 「旅人たちはこの光景に、やっと京に着いたのだと実感したことでしょう」と、貨幣・浮世絵ミュージアム学芸員の鏡味千佳さん。京らしい姿の人々からは京ことばも聞こえてきそう。「風景だけでなく土地特有の言葉の響きは、旅の気分を盛り上げてくれます」

 

 街道が整えられた江戸時代は、さまざまな地方のお国柄を映し、特有の言葉を織り込んだ唄が口伝えで広まった。旅人や荷物を載せた馬を引く馬子(まご)が歌う馬子唄、伊勢神宮近くの花街で参詣(さんけい)客相手に歌われた伊勢音頭などを旅人は聞き覚え、故郷への「土産」にしたという。

 

※会期は5月12日まで。

 

(記事・画像の無断転載・複製を禁じます。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

美博ノートの新着記事

  • 生田敦盛 穏やかな表情で子を見つめる平敦盛の姿は、今にも消え入りそうだ。

  • 桃太郎/金太郎 歴史画家として知られる守屋多々志は、古今東西の物語や伝説をもとにした作品も多く残した。

  • 帯留「葡萄」 「養殖真珠ならではの統一性という特徴を生かした洗練されたデザイン」

  • 真珠貝玉箱 東南アジアで制作され、貿易により徳川家康が入手したと考えられる小箱

新着コラム