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美博ノート

朝日 

「旅で描いた風景 庭で描いた花」
熊谷守一つけち記念館(岐阜県中津川市)

熊谷守一「朝日」 1951年 油彩

 庭の植物や昆虫、カエルやネコなどを、鮮やかな色彩と輪郭線で描いた熊谷守一(1880~1977)。晩年の20年間、自宅からほぼ出なかった逸話で知られるが、1956年の春に76歳で脳卒中を患う以前は各地へ写生旅行に出かけ、自然の風景を好んで描いた。

 本作を描いた年には、千葉県の南房総や長野県の蓼科高原などへ赴いている。「いつどこで描いたのかはわかりませんが、薄暗い林の中へスポットライトのように差し込む朝日に感動したのでしょう。光を黄色でリズムよく表現しています。見たままの美しさを捉え直し、響き合う色彩の配置で再構築しています」と学芸員の小南桃生さん。若い頃は、光による陰影を立体的に表現していたが、後年は朝日や太陽なども平面的に色を置く画風で描いた。

 本展では、自宅にこもる前後の風景画や花を描いた作品に焦点をあてた。旅先に携帯した絵の具箱も展示している。

 

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