読んでたのしい、当たってうれしい。

美博ノート

「醸造絵巻」

名古屋めしのもと(名古屋市博物館)

 


美博ノート
江戸後期~明治初期、キッコーナ蔵

 

 名古屋の食文化を振り返る特別展が開催中だ。みそ煮込みうどん、ひつまぶしなどの「名古屋めし」に欠かせない調味料の醸造道具、写真、食品サンプルなど600点が並ぶ。

 主に東海三県で作られてきた豆みそとたまりしょうゆ。この醸造絵巻は江戸時代以前から伝わる製法が記録された貴重な資料だ。

 発酵・熟成した豆みそから分離したたまりしょうゆをくみ出す「引わけ」という作業が描かれている。会場には実際に使われていた高さ・直径約2メートルの仕込みおけが展示され、展示室中にみその芳潤な香りが漂っていた。学芸員の長谷川洋一さんによると、この仕込みおけ一つでみそ汁約17万食分の豆みそが作れるそうだ。

(2016年1月6日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。記事・画像の無断転載・複製を禁じます。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

美博ノートの新着記事

  • クリスティーナ・オルソン 画家が毎夏を過ごした別荘近くに住んでいたクリスティーナ。

  • 自画像 スケッチブックを抱え、険しい顔つきの青年が荒野を歩いている。

  • あすか・夏 青々とした夏草の草原を、鳥の一群が渡る。

  • 青い白い鳥 岩倉壽と同年代で、高校、大学と教壇に立ちながら日本画の制作を続けた烏頭尾精(1932~)。

新着コラム