読んでたのしい、当たってうれしい。

美博ノート

「伝統こけし」

愛蔵こけし(豊田市民芸館)

左から、遠刈田系(宮城)、木地山系(秋田)、作並系(宮城)、土湯系(上下とも、福島)、肘折系(山形)
左から、遠刈田系(宮城)、木地山系(秋田)、作並系(宮城)、土湯系(上下とも、福島)、肘折系(山形)

 東北地方に伝わる郷土玩具こけし。戦前と高度経済成長期に続き、今は第3次こけしブームと言われる。

 愛知県・豊田市民芸館の内田美穂子さんは「2010年ごろから若い女性を中心に人気です。デザイン性に富んだ紹介本の出版や、震災の復興支援として使われたことも影響したと考えられます」と話す。

 本展では昭和40年代に収集された約700体を並べる。温泉土産として発展した伝統こけしは現在、青森県の津軽系、岩手県の南部系、宮城県の鳴子系など、主な産地である東北6県で11系統に分けられる。それぞれ顔や頭部、胴の模様が異なり、同じ系統でも作者によって表情は様々だ。内田さんは「自分の周りの人に似ている顔を探すのも楽しいですよ」。

(2019年1月29日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。記事・画像の無断転載・複製を禁じます。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

美博ノートの新着記事

  • 静日 淡い色調の画面を眺めていると、手前に花が、その奥に3羽の鳥が見えてくる。

  • 朝日  「絵を見て、庭にあった枝分かれのハナユズの木だと思いました」と、学芸員の小南桃生さんは二股の木の写真を取り出した。

  • 朝の富士 白んだ空を明るい水色で、朝日を受けて輝く富士の頂の冠雪を黄色で、光に照らされた山体を黄土色で表現している。

  • 朝日  庭の植物や昆虫、カエルやネコなどを、鮮やかな色彩と輪郭線で描いた熊谷守一(1880~1977)。

新着コラム