美博ノート

「灯台(アンティーブ)」

空の情景(メナード美術館)

「灯台(アンティーブ)」

1954年、同館蔵

 季節や時刻によって表情を変える空は、いつの時代も画家たちを魅了してきた。今展では空の描写に注目し、作家の心情や制作背景を探る。

 本作は、ロシア出身のニコラ・ド・スタール(1914~55)の油彩画。パリで抽象画家として活動した後、具象画を描き始めた。特に水平と垂直による画面構成に関心を示す。54年に南仏に渡り描いた本作も、中央の灯台が目を引く構図だ。

 空が染まる様子は、「朝焼けではないでしょうか。画商宛ての手紙の中に、『日の出を描くため海辺で待っている』との記述が残されています」と学芸員の村石桃子さん。

 だが灰色の空は重々しい。待ち望んだ朝の光の中に、翌年自殺する画家の孤独や苦悩をも感じさせる。

(2019年2月19日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。記事・画像の無断転載・複製を禁じます。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

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柳原義達「犬の唄」/中谷ミチコ「犬の唄」

柳原義達「犬の唄」/中谷ミチコ「犬の唄」

彫刻家・中谷ミチコ(1981~)は17歳の時、同・柳原義達(1910~2004)の彫像「犬の唄」=写真左は石膏原型=を見て、この道を志した。

「空が動く」

「空が動く」

少女や動物をモチーフに、型取りした石膏の凹部に樹脂を流し込んだ作品を制作する彫刻家・中谷ミチコ(1981~)。

柳原義達「道標」/中谷ミチコ「あの山にカラスがいる」

柳原義達「道標」/中谷ミチコ「あの山にカラスがいる」

石膏と樹脂を素材に作品を制作する彫刻家・中谷ミチコ(1981~)。

「天地の守護獣 天地」

「天地の守護獣 天地」

こま犬を思わせる2体の守護獣。どこか愛らしい表情でたたずむ姿は、今にも動き出しそうだ。

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「江戸蕎麦(そば) ほそ川」の穴子天せいろ

おんなのイケ麺(めん)

石原洋子さん
「江戸蕎麦(そば) ほそ川」の穴子天せいろ

ほそ川さんの天ざるは、穴子の天ぷらです。よくあるエビ天じゃなくて。珍しいでしょ?

「PATISSERIE Pavlov」のフレンチトースト

オトコの別腹

LEO(今野玲央)さん
「PATISSERIE Pavlov」のフレンチトースト

まだ実家暮らしの頃、共働きの母が週末になると時折、朝食に作ってくれたフレンチトースト。外で食べるような立派なものではなかったものの、僕にとっては特別な味です。

ひさご通り商店街のサマーフェスティバルに登場したパンダバージョンの台東くん。商店街キャラクターのひさごろうと一緒にイベントを盛り上げた=2019年7月14日 東京都台東区浅草2丁目、小松麻美撮影

ご当地キャラ大集合

仏様が書いた文字から浮かび上がる区のまもり神

首都圏周辺のご当地キャラクターを紹介する「ご当地キャラ大集合」。第7回は東京都台東区の「台東くん」です。

ご当地キャラ大集合

台東くんのおすすめ観光スポット&グルメ(1)

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