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美博ノート

渡辺英司「常緑」

芸術植物園展(愛知県美術館)

 


美博ノート
渡辺英司「常緑」(2004~2015) 
プラスチック(人工芝)、作家蔵

 

 ありふれた市販の人工芝。よく見ると、芝生が無造作にのびている!

 名古屋市を拠点に活動する現代美術家・渡辺英司さんの本作。プラスチック製の芝糸をところどころペンチで引きのばし、天然芝が自然に成長しているかのように見せた。

 渡辺さんの作品は既製品に加工を施してそのイメージを強調し、ものの見え方を問い直す。「当たり前の存在になっていた人工芝が、芝の偽物として作られたことを思い出させてくれるんです」と学芸員の副田一穂さん。作家と相談し、ふだんは古美術を入れるケースに作品を展示して、培養されているようにした。

 美術館ロビーでは、来館者が人工芝を「成長させる」作業も体験できる。芝をのばすのは意外と難しい。

(2015年8月19日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。記事・画像の無断転載・複製を禁じます。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

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