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美博ノート

染付遊兎図衝立(そめつけゆうとずついたて)

「色褪せない日本の美 陶板展」横山美術館

大出東皐 明治時代前期

 板状の陶磁器に絵を焼き付けた「陶板」。本作は、染付磁器の陶板を用いた衝立だ。

 絵付けを施したのは、日本画家の大出東皐(おおいでとうこう、1841~1905)。こちらを見つめるウサギの瞳や柔らかな毛並みを、青一色の濃淡で表現した。
 大出は釉薬(ゆうやく)をかける前の素地に直接描いた。この下絵付けの技法は「絵の具がしみ込みやすく技術がいる」と、学芸員の原久仁子さん。この頃、ウサギがペットとして流行したため、画家も間近に見る機会があったのでは、とも話す。
 陶板を焼く際に裏に付く窯道具の跡を隠したのか、背面も黒漆に金彩で花と鳳凰(ほうおう)が施され、華やかだ。
 絵画を絵付けした陶板は18世紀の欧州で誕生した。日本では、明治政府の殖産興業政策による陶磁器の大量輸出を背景に、陶板が盛んに作られ、ほとんどが海を渡っていった。約100点が並ぶ本展は、輸出された陶磁器を専門に収集する横山美術館ならではの企画だ。

 

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